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05……沖縄の島唄
民族音楽の範疇とは異なるが、ここでは島唄を取り上げたい。島唄の魅力のひとつは、空間的な広がりを持つ楽器である三絃(三味線)にある。バンド形態でよくある三絃のエレクトリックは、とたんに豊かさがなくなり平板なサウンドになると思う。生じゃないと伝わらない空間の豊かな響き、共振。4度と7度を使わない四七抜き旋律と近い5音音階は、童謡、文部省唱歌や歌謡曲と同じだが、きわめてアジア的な物哀しい雰囲気をもっている。保存される民謡ではなく、現在進行形で今なお歌い継がれ、親しまれている。沖縄の近代民謡と時代背景を知ることも島唄の特異性を考えるには必要だろう。
近年は、若い世代も島唄を歌うヒトが増えたり、本土のライヴハウスや居酒屋でも聞かれるようになったが、ここでは、最近聞いたものや昔から好きなものを少し紹介します。

登川誠仁&知名定男
リスペクト RES-79, 2004年
師匠と弟子の初共演アルバム。登川誠仁は1932年生まれ。小学校へ行かず、山で三絃(サンシン)の習得に励み、小学校卒業の頃には、一人前として天才を発揮したという。リズム感の良さはぴか一! 昔の録音と比べれば、声は低くなったが、まだまだエネルギッシュだ。その一番弟子というネーネーズを世に出した知名定男とのオーソドクスでストレートな味わいある好録音だ。島唄のネックは、対訳を見ないことには歌詞が判らないこと。

嘉手苅林昌特集
マルフク・レコード ACD-8、1990年
1920年生まれ、1999年に亡くなった嘉手苅林昌のアルバムのひとつ。ぼくの最も好きだった唄者だ。前後物資不足の時代、クッキーの缶を使った「カンカラ三線」で島唄は歌い継がれてきた。さすがに晩年の録音を聞いた時には、唄声も枯れるものなのか艶が失せていたことに愕然とした記憶が。しかし、その飄々とした生きざまと共に残した録音は永遠にさわやかで味わい深い。このアルバムはクレジットはないが、嘉手苅林次が共演した比較的初期(中期? 82年)のもの。

大工哲弘/蓬莱行
off note ON-43(2CD)、2003年
→off note -blog-
島唄の革命児、大工哲弘。暖かみあるユーモアとペーソツただよう大工哲弘の声は魅力的だ。高田渡の「生活の柄」さえ実に声に似合う。この作品は、「ウチナージンタ」「ジンターナショナル」のジンタ・ワールドに次ぐ、琉球弧を基点に汎アジア・環太平洋音楽へとさらに未知の領域へとイマジネーションが拡がる2枚組大作。ニューヨークのキップ・ハンラハンにも聞かせたいものだ。
八重山、台湾歌謡、日系ハワイ・ソング、ブラジリアン・ポップスと多彩な選曲を、渡辺勝、ロケットマツ、関島岳郎、中尾勘二の4人のプロデューサーがバラエティ豊かなアレンジを施している。なつかしい歌から妙ちきりんな歌まで魅力的にコンフュージョンしている。

大工哲弘&HORAI UNIT
(Live at Tokuzo, Nagoya. March 18, 2003)
ライヴ・ツアーでも大所帯で「蓬莱行」の大半を披露。ライヴの締めは、やはりカチャーシーです。おばあちゃんファンも集ういい雰囲気の一夜でした。
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contents
:: MUSIC
:: 民族音楽 耳のよろこび
00: Reference
01: タイ
02: バリ
03: インドネシア
04: 韓国
05: 沖縄
(番外) Cafe Mekong/Hotel Vietnam
舩橋楽器資料館
music main
■音の力 沖縄 [奄美/八重山/逆流編]
■音の力 沖縄 [コザ沸騰編]
DeMusik Inter編・インパクト出版会刊、1998年
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