(番外) Cafe Mekong/Hotel Vietnam

◎Cafe Mekong
King KICP 962 (2003年)



こんなCDが出ていたのかと聞いてみた。キング・レコードの小泉文夫や星川京児制作のワールドサウンド・カタログからの音源を久保田麻琴が選曲し、リマスタリングが為されていて、虫の声などの自然環境音がさりげなくミックスされている。「WORLD CAFE」シリーズの1枚だ。ヴェトナム、ラオス、タイといったメコン川流域を中心としたインドシナ半島の地域の民族音楽を現地のカフェで聴いているかの気分へと誘う。これらの地域は隣り合っているのだから楽器や音楽の共通項がとても多い。ヴェトナムの1弦ハープ、ダン・バウやタイの古典音楽など、現在では入手できない音源もあるし、聞き所ある演奏が収録され、良い選曲だなあと思わせる。
写真集を楽しむような感覚で聴く民族音楽、入門用には最適なCDといえる。ただ欧文表記のクレジットはあるが、曲毎の解説がないところは残念なところ。今後改善していただきたい。キングレコードの方にも伝えておいた。


◎Blue Asia / Hotel Vietnam
King KICP 961 (2003年)



一方、こちらは久保田麻琴のプロジェクト、ブルー・アジア名義。このプロジェクトには、アシスタント/アレンジャーの池田陽一、マレーシアのプロデューサー・チーム、マック・チュー&ジェニー・チンの4人。そこに毎回のテーマとなる土地の音楽家が加わるという。「Deep Forest」(フランス出身2人組、エリック・ムーケ&ミシェル・サンチェーズ。伝統音楽をサンプリングしテクノ・テイストな作品を発表。元ちとせや瀬木貴将らも参加)の久保田麻琴版といったところだろうか。エスニックでテクノなヒーリング・ミュージック。こういった手法は好みではないけれど、興味深いのは、映画「夏至」(トラン・アン・ユン監督)→参照 での主題歌が2つのヴァージョンで収録されている。60年代のフィルムソングということだが、どちらのヴォーカルもなかなか良い。特に、在仏ヴェトナム女性シンガー、フン・タンはいい。アルバムを聴いてみたい。ヴォーカルやダン・バウ器楽演奏のヴェトナム音楽に、様々な外部からの音楽要素がチャンプルーされた東京的なクラブ仕様の音楽に面白さを感じるか、感じないかは個々の趣向によるが、BGMとしては最高。

プロデュースの久保田麻琴は、「70年代「久保田麻琴と夕焼け楽団」を結成、ロックをはじめR&B、ニューオリンズ、レゲエ、沖縄音楽などに取り組む。80年代、夕焼け楽団のニューウェイヴ的/デジタル的展開であるサンディー&ザ・サンセッツを率いてヨーロッパ、オーストラリア、ジャマイカとワールドワイドに活躍する。90年代に入ってからはミュージシャンとしての活動を休止し、ディック・リー、サンディー、BOOM、インドネシアもの等プロデューサーとして活躍。90年代後半、ミュージシャンとしての活動を再開し、1999年には細野晴臣とのコラボレーション「ハリー&マック」を発表。2000年には、「ティンパン」のニューアルバムに参加したり、自身のアルバム「On The Border」を発売したりと精力的に活動している。また、ミュージシャンとして活躍する一方で、自らを「トラベラー」と定義するほどに世界中を旅している。」(キング・レコードのプロフィールから)
個人的に、「ハリー&マック」「On The Border」の2作品は大好きな作品だ。夕焼け楽団からだけど、久保田麻琴のヴォーカルがいい。
contents

:: MUSIC
:: 民族音楽 耳のよろこび
00: Reference
01: タイ
02: バリ
03: インドネシア
04: 韓国

05: 沖縄

(番外) Cafe Mekong/Hotel Vietnam

舩橋楽器資料館

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