AICHI ARTS CENTER 仮チラシより転載
「特集公演:音楽の実験一アメリカと日本」

1960年代は、日本において音楽の表現方法そのものが問い直された時代であったと言われますが、そこにはアメリカ実験音楽からの大きな影響は見逃せません。1962年、アメリカの作曲家ジョン・ケージとデビッド・チュードアが来日し、自らの作品をはじめ実験音楽の演奏を行いました。炊飯器やペンで字を書く音など日常の音そのものを使った作品は、「演奏」とは何か、何が「音楽」なのか、という音楽の根幹そのものを問いかけました。いわゆる「ジョン・ケージ・ショック」です。
しかし、一時は趨勢を極めたこのような実験的音楽の動向も長くは続かず、多数の音楽家は従来どおりコンサートホール型作品を自分の表現形態としていきます。以後、音楽の根幹を問うような実験的な作品は、いわゆる現代音楽の主流からは影を潜め、限られた音楽家に引き継がれて来たと言えるでしょう。しかし、こうした試みこそが、音楽と演奏についての新しい地平を開き、テクノロジーの利用と相互関連しながら、今日の多様な音楽を導き出したことは間違いありません。
一つのテーマに沿って現代の音楽を紹介する「特集公演」では、今日の多様な音楽表現のルーツとも言える60年代に紹介されたアメリカ実験音楽の作品に始まリ、その実験的精神を受け継いで生まれた作品を紀介します。不確定性、イヴェント、インターメディア、ライヴ・エレクトロニクス、ミニマルと続くアメリカ実験音楽の代表作、そして従来の音楽の枠組みを超えた日本人音楽家の作品を取り上げます。ライヴではなかなか聞くことのできない充実したプログラムをこの機会にぜひお楽しみください。

日程:平成13年1月19日(金) 開場18:30(予定) 開演19:00 終演20:30

会場:愛知県芸術劇場小ホール(愛知芸術文化センター地下1階)

演奏者:和泉希洋志、小杉武久、高橋悠治、刀根康尚、ヤマタカEYヨ

演奏曲日: performer:
1 刀根康尚《Molecular Music》(1982) 刀根康尚(20分)
2 クリスチャン・ウォルフ《For Pianist》(1959) 高橋悠治(10分)
3 高橋悠治《Bridges》(1967) 高橋悠治、小杉武久(8分)
4 小杉武久《Catch Wave '68》(1968) 和泉希洋志、小杉武久(12分)
5 ヨシダミノル《Synthesizer Jacket》(1974) ヤマタカEYヨ(5分)
6 デイビッド・チュードア《Rain forest 1》(1968) 和泉希洋志、小杉武久、ヤマタカEYヨ(15分)
* ラ・モンテ・ヤング《Composition 1960#7》(1960) realization:藤本由起夫


入場料:前売リ2700円 当日3000円(全自由席)
(11/1よリチケットぴあ、愛知芸術文化センター地下2階プレイガイドで発売)

現代音楽家シリーズ第6回 刀根康尚議演会
1月18日(木)19:00-20:30 アートスペースA 500円(当日のみ)
音楽特集公演にも出演する刀根康尚氏の講演会を開催します。刀根氏は、1960年日本で初めての集団即興演奏グルーブ「グループ音楽」を小杉氏久氏らと結成60年代から彼の作品はしばしばフルクサスによリ欧米で演奏されるようになります。72年渡米以来ニューヨークを拠点に活動。ポンピドゥー・センター、グッゲンハイム美術館などに作品を出展するほか、ソロ・パフォーマンス、またカニングハム舞踏団のために作曲、演奏を行っています。

*芦屋市立美術博物館(1月14日)、東京オペラシティギャラリー(1月21日)でも刀根康尚氏の別の作品の演奏が行われます。

主催:愛知芸術文化センター/愛知県文化振興事業団 企画制作:愛知県文化情報センター 制作協力:HEAR sound art library 助成:財団法人地域創造「地域の芸術環境づくり支援事業」 お問い合わせ:愛知県文化情報センター 電話052-971-5511内線724 FAX: 052-971-5644